日本で4000万人減っても世界で30億人増える

人口減少が日本経済の成長にどの程度影響するかを最近調べていた。人口減少に対抗する道としてよく言われるのが生産性向上だが、世界の人口増も日本経済、企業にかなりのプラス影響を期待できるのではないか。

日本の人口は、2065年には8800万人に減る。2015年が1億2700万人だから、50年間で4000万人も減ってしまうという。厚生労働省が今年4月に発表した推計だ。
そんな数字を聞くと、「日本の衰退」というイメージに結びつきやすい。しかし、世界に目を転じると人口は年率平均0.67%の伸びを続け同じ2065年には104億人に達する(”Total Popultion Both Sexes”中位推計=medium variant)。約30億人も増えるのだ。

日本の人口減少で国内需要は減少するだろう。しかし、国内4000万人減だけをちまちまと考えるだけでなく、30億人増えるという世界の現実も踏まえておきたい。
日本にとって地の利があるアジアは現在45億人と世界の人口の60%を占めている。世界の人口増の主役はアジアからアフリカに移行していくが、アジアでも2050年までに7.5億人増える予測だ(KeyFindings.pdfの3ページ 「国連世界人口予測2017」)。

途上国で人口が増えても貧困が広がるだけかもしれない。あるいは、途上国が豊かになれれば資源の枯渇や地球温暖化ガスの増加を招くかもしれない。そうしたマイナスの結末も当然考慮しなければならない。ただ、インターネットにより世界の人々に直接コンタクトできる時代だけに世界の人口増は市場拡大の好機であり、個別の企業はこれを漫然と見ているわけにはいかないだろう。

いまは国内需要しかない産業、たとえば鉄道や電力、ガスなどの産業では、海外でビジネス展開する方法を企業トップは考えねばならぬ時期に来ているのだろう。

結果的に巨額の損失を出してしまったが、日本郵政による豪物流会社トール・ホールディングス買収は内需企業の成長戦略として方向性は正しかった。海外でしたたかにビジネス展開できる技量とカルチャーが培われていくことを切に願いたい。

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