1週間の出来事 7月30日週②(貿易紛争、北朝鮮)米国、対中制裁を強化

[貿易紛争]

米通商代表部は1日、中国への制裁措置として検討中の2000億ドル規模の輸入品への10%追加関税を25%に引き上げると発表した(NHK)。

2000億ドル追加関税への具体的な報復措置について沈黙していた中国は3日、600億ドル相当の米国製品に追加関税を課す報復措置を講じる方針を発表した(ロイター)。

中国は米国からの輸入額が1300億ドル程度で、今回の600億ドルのほかに、すでに発動済みの340億ドルと予定されている160億ドルのすべて足し合わせると輸入額の8割を超えてしまう。

一方、ムニューシン米財務長官-劉鶴中国副首相のラインは、非公開協議を進めており、正式な交渉を再開する方法を探っているという(ブルームバーグ)。

中国にとって、追加関税による報復は、額では8割を超えているので、関税率をさらに上げない限り限界が来ている。8月初めの開催とされる中国共産党首脳、長老の北戴河会議での論議を経て、新たな対抗措置を打ち出すのか、協議の姿勢を見せるのか注目だ。

中国からの輸入品2000億ドル相当を対象とする米関税に関する意見公募期間は8月20~23日の公聴会を経て、30日に終了するので、発動は9月以降になる。中国政府が何らかの反応を示すとすれば、追加関税発動前の時期を考えているかもしれない。

[北朝鮮]

北朝鮮の非核化を疑う見方は消えない。米紙ワシントン・ポスト電子版は7月30日、米情報当局関係者の話として、北朝鮮が平壌郊外の山陰洞にある施設で、液体燃料を使用した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を続けている形跡があると報じた(共同通信)。

米国の専門家たちは、「北朝鮮は少なくともしばらくの間、核兵器、ICBMを放棄する気はさらさらない」と信じている(The New York Times)。

ミドルベリー国際研究所のジェフリー・ルイス(Jeffrey Lewis)氏は「北朝鮮は、イスラエルのような扱いを望んでいる」と語る。つまり、イスラエルは国際的に核保有国とは見なされていないし、イスラエル政府も語らないが、核保有は公然の秘密となっている。

朝鮮戦争終結宣言を急ぎたい北朝鮮

一方、朝鮮戦争の終結宣言をめぐる動きが南北、中国の間で、進んでいるようだ。

韓国大統領府は31日、中国で外交を統括する楊潔チ政治局委員が7月中旬、ひそかに韓国を訪問していたことを明らかにし、朝鮮戦争の終結宣言をめぐって韓国政府との間で突っ込んだ意見が交わされたのではないかという見方が出ている(NHK)。

楊政治局委員と会談した韓国のチョン国家安保室長は、その後訪米、また、7月23日の週に、中国の朝鮮半島問題担当、孔鉉佑外務次官が北朝鮮を訪れてリ・ヨンホ外相らと会談している。

朝鮮戦争の終結宣言は、4月の南北首脳会談で「年内実現」を共同宣言に盛り込んでおり、南北朝鮮とも前向きなテーマで、これに中国が噛むことで、今後、動きが表面化してくるかもしれない。

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