10月1日~ | |
1(月) | 9月の日銀短観、たばこ増税、ノーベル医学生理学賞発表 |
2 (火) | 内閣改造、ノーベル物理学賞発表 |
3(水) | ノーベル化学賞発表 |
5(金) | 8月の毎月勤労統計調査(賃金上昇続いているか) |
9月の米雇用統計、ノーベル平和賞 | |
6(土) | 第7回アフリカ開発会議(TICAD)閣僚会合(7日まで、都内) |
(出所)時事通信、ジェトロ等 |
10月1日の週は、ノーベル賞の発表が続く。経済学賞は8日発表、文学賞は来年に延期。日本人の受賞有力候補者は、清滝信宏・米プリンストン大教授(経済学)ら12人を産経新聞がリストアップ。
この記事によると、英ブックメーカー「コーラル」の予想(28日段階)では、平和賞の一番人気は、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の同時受賞という。
国内では、2日に内閣改造。官房長官、財務、経産相など主要閣僚は留任が伝えられている。
北朝鮮関連では、ポンペオ米国務長官の10月訪朝が決まっているが、ホワイトハウスが、11月米中間選挙前の米朝首脳会談を目指すなら、訪朝日程が取り沙汰される時期か。
原油100ドル突破の見方、強まる
原油価格が上昇している。米国の対イラン制裁が価格上昇の背景になっており、1バレル100ドルを突破するとの見方が強まっている(ブルームバーグ)。
シノペック イラン産原油輸入を半減
そんな中、ロイターが関係筋の話として、28日にサプライズな記事を流した。中国がイラン産原油の輸入を半減させたという内容で、今後の原油価格に影響しそうな中国国営企業の決定だが、削減の理由が米国の要請に応じたという点がさらに興味を呼ぶ。米中貿易紛争では、米国の関税攻勢に中国は報復措置を繰り返し、表では甘い顔を見せていないからだ。
この報道がきっかけで、28日のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油価格は、一時、1バレル73.73ドルと期近物として約2カ月半ぶりの高値を付けた(日経新聞)。北海ブレントはすでに80ドルを突破している。
ロイター記事を紹介すると、
「シノペック(中国石油化工)は、今月(9月)のイランからの原油輸入を半減させた。米国は11月からイラン産石油に制裁を課すが、ワシントンからの強い圧力に、国営原油精製企業が応じた(come under)と事情に詳しい人物が語った」
シノペックは、中国三大石油会社のひとつだ。記事は、日量13万バレル減らすと推測。「欧州やアジアの国々が米国の制裁を避けてイランからの輸入量を減らしている中、一番のお得意さんとなった中国がそれだけの量を減らすのはイランにとって打撃」と伝えている。
輸入半減の動きは、「米高官が8月に北京のシノペックを訪れ、削減を求めたあとに起きた」といい、関係者の話では、米高官の姿勢は、「以前は相談するトーンだったが、今回は全く違い、ほとんど最後通牒のようなものだった」という。
中国は、これまで、米国の要請をはねつけ、イランからの原油輸入を継続していた。ロイターは8月に、こんな記事を伝えている。
「中国がイラン産石油の輸入継続を目指し、輸送を自国の船舶からイラン国営タンカー会社(NITC)の所有するタンカーに切り替えていることが、関係筋の話から20日明らかになった」
イランのタンカーに替えると制裁回避になるようだ。そうまでやり繰りして、輸入を継続していたのが、一転して削減に転じた理由が米国からの圧力だとすれば、ずいぶん風景が変わってくる。
ただ、シノペックの今回の決定が、企業単独のもので、習近平総書記を筆頭とする党常務委員会は承知してなかったとしたら、引っくり返る可能性もあるのだろうか。
あるいは、削減の理由が中国経済の不調で原油需要が減っているためならば、米国圧力説は思い込みで終わる。想像が膨らむ記事だ。