大阪サミットでの米中首脳会談のポイント

米中首脳会談が、G20大阪サミット中の6月28~29日に開催されることになったが、トランプ大統領、習近平主席会談のポイントを整理しておこう。

米中貿易交渉の行方

最大の焦点は、米中貿易交渉の未決事項だ。米中間では5月10日、閣僚級交渉が物別れに終わって以来、表立った交渉は開かれていない。交渉が暗礁に乗り上げたのは、中国側が「法改正が必要になるような協定には同意しない」と態度を翻したからと伝えられている。中国進出の米企業に強いられる知的財産の移転に関する法改正などのことらしい(Kobaちゃんの硬派ニュース)。

首脳会談前にライトハイザーUSTR(米通商代表部)代表が劉鶴副首相に電話して19日から中国側と協議を始めたようだが、面を会わせず電話協議で両国の主張の隔たりを埋められるのだろうか。

米国側は、中国が譲歩しなければ、約3000億ドル(約33兆円)に相当する約3800品目の中国製品を対象に第4弾の追加関税を課すことを明らかにしている。首脳会談で、当然、この関税も話し合われるだろうが、発動のカギはトランプ大統領が握っている。なので、6月にメキシコへの制裁関税を撤回したように「発動延期」をほのめかすこともありうる。

ただ、メディアはそこまでは期待してないようで、「今後も協議を継続する」と合意が得られるだけでも前進と見ているようだ。

中国国営放送は20日、首脳会談でただちに主要な対立点を解決することはないかもしれないが、交渉の新しい局面をスタートできると伝えた(ロイター)。

中国の英字新聞、チャイナデイリーも、「1対1の会談でありうるのは、二人の指導者がそれぞれの国の妥協できないラインを携えて、交渉の新しい局面をスタートさせることだ」と評している(同上)。

米通商代表部(USTR)は、発動に必要な手続きである公聴会を17日から開いている。企業の代表者らは、コスト上昇による悪影響が企業や消費者に及ぶと指摘する声が多いらしい(日経新聞)。

「家電量販店ベストバイの代表者は政府の担当者らを前に「(中国の不正に対抗する米政権の)目標には同意するが、関税は米国の消費者に悪影響を及ぼす」と述べ、スマートフォンやノートパソコンなどに関税を発動しないよう訴えた」(同上)。

北朝鮮問題

首脳会談でもうひとつの注目は、北朝鮮問題だ。習近平主席が20日に中国の国家主席として14年ぶりに訪朝した(産経新聞)。突然の印象だ。1週間あまり先の米中首脳会談を計算に入れた日程なのはありあり。

北朝鮮は米国に対して、今年末を非核化交渉の期限としており、あと半年しか残っていない。金正恩朝鮮労働党委員長には焦りがあるだろう。トランプ大統領との会談を望んでいるはずで、米国に影響力のある中国が橋渡し役になってくれるなら渡りに船だ。

一方、習主席としても、北朝鮮を対米交渉の「カード」として使えると考えたのだろう。

習・トランプ会談では、北朝鮮に対する制裁の緩和や米朝首脳会談実施などが取り上げられるだろう。どこまで踏み込んだ内容になるものか。

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