【今週起きたこと(11月19日~)】ゴーン逮捕、会長解任▽世界景気に陰り

11月19日~25日 ※海外は現地時間 25日まで出来事を順次追加、更新
週内
19(月) カルロス・ゴーン日産会長を東京地検特捜部が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)で逮捕
20(火) 安倍首相が防災・減災対策を柱とする2018年度第2次補正予算案の編成支持
21(水) 経済協力開発機構(OECD)が2019年の実質GDP成長率を3.5%予測。9月時点から0.2ポイント引き下げ  こちら
22(木) 日産取締役会 ゴーン氏の会長職、代表権を解任 こちら
10月の全国消費者物価指数は前年同月比1.0%上昇
23(金)
24(土)
25(日) EU臨時首脳会議

[ゴーン逮捕、解任]

月曜から驚きのニュースで始まった週だった。19日、ゴーン逮捕。ルノー、日産、三菱自の今後に絞って、こちらこちらに書きました。

続いて22日(木)、日産自動車は臨時取締役会を開き、逮捕されたカルロス・ゴーン氏の会長職と代表権の解任、グレッグ・ケリー氏の代表権の解任を全会一致で決議した(日産ニュースリリース)。

ルノーの要求無視

日産の取締役会は全会一致(ルノー出身取締役が二人いる)だったが、実は、取締役会前にルノーの取締役会が、ゴーン氏の代表取締役会長解任を先送りするよう求めていたと、ロイターが伝えている。捜査当局からの一段の情報が必要との理由だったらしい。

さらに「ルノー取締役会はアライアンス合意の下、日産の取締役会メンバー指名権の行使を要求した。日産の取締役会に追加メンバーを指名する意思を、日産に伝えたという」(同上)。日産株の43%を保有するルノーにはこうした権利があるのだろうか。日産が要求を無視したのは、法的に争っても勝てると判断したからだろうか。勝てたとしても、ルノーとの関係悪化は避けられない。しかし、どう見ても、いまさら解任先送りできるわけはないから、見切り発車で突き進んだのだろうか。

会社間では火種がくすぶり始めた一方で、政府間ではうまくやっていこうということで合意した。
「世耕弘成経済産業相とフランスのルメール経済・財務相は22日、パリで会談し、ルノー・日産自動車の連合(アライアンス)支持を再確認した」(ロイター)。

ゴーン氏解任の理由として、日産は「「長年にわたり、開示される自らの報酬を少なくするために、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載していたこと」のほか、「目的を偽って、私的に当社の投資資金を支出するなどしたこと」などを挙げた」(日経新聞)。

日産のガバナンス管理体制については、独立した第三者委員会の設置を検討し、その進め方は、社外取締役の豊田 正和氏(経産省出身)、井原 慶子氏(レーサー)、ジャンバプティステ ・ドゥザン氏(ルノー出身)の三人に委任するという。

後任の会長については、豊田氏を委員長とし、井原氏、ジャンバプティステ ドゥザン氏による委員会が現取締役の中から会長候補を提案するという。

現取締役から選ぶということは、有価証券の虚偽記載は、ゴーン、ケリーが内密に進めたことで、ほかの取締役はまったく知らされなかったということを意味する。

[世界経済頭打ち]

OECDが21日(水)発表した世界経済見通しは、2019年GDPの実質成長率を3.5%とし、9月時点から0.2ポイント引き下げた。18年に比べ0.2ポイント下がる。

「貿易摩擦などのリスクが高まる中、世界経済が頭打ちになると指摘している。海外減速の影響で日本の成長も緩やかになるとみている」(日経新聞)。以下の内容は、日経の記事に拠る。

頭打ちの原因は、貿易額の伸び鈍化と先進国が金融政策の引き締めモードに入ったことだ。「先行きには陰りが見え始めている」という。

貿易額の伸び鈍化の一因は想像がつくが、米国が始めた貿易摩擦。
「複数のシナリオを検討したところ、米中が互いに全輸入品に制裁関税をかけ市場不安などが広がる最悪ケースで、21年にかけて米国のGDPを1.1ポイント、中国は1.3ポイント程度下げる。世界には0.8ポイントの下押し圧力がかかる」。

「21年にかけて」だから約3年間。年率にすると、米国で0.3ポイント半ば、中国は0.4ポイントちょっとというところか。足を引っ張る分は。

2020年は、米国と中国の成長が大幅に鈍化すると見通しているが、世界全体では3.5%の成長率と据え置いている。確かに数字を見ると(下表・出所=日経新聞)世界で1,2位の米中はかなり減速する見通し。しかし、全体では3.5%の数字。日本もユーロ圏も伸び率を下げる予想なのに、一体どこが米中の減速をカバーするのだろう。

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