1週間の出来事 8月19日週(米中貿易紛争、北朝鮮) 米中貿易紛争は長期戦か

[米中貿易紛争]

22、23日(木)の2日間、ワシントンでマルパス米財務次官と中国王受文商務次官による通商会議が行われた。ホワイトハウスは声明を発表し、中国による知的財産権の侵害の問題などについて意見を交わしたことを明らかにしたものの、具体的な成果についての言及はなかった(NHK

トランプ大統領は、中国との貿易紛争について長期戦の構えにいるようで、20日(月)のロイターとのインタビューで、貿易摩擦の解消に「期限はない」とし、「中国と同様に、私は長期的な視野を持っている」と述べた(ロイター)。

次官級協議が行われた23日には、米国は中国からの160億ドル(1兆7000億円余り)の輸入品に高い関税をかける、第2弾の制裁措置を予定通り発動した。中国側も同規模の報復措置を取るとともに、WTO(世界貿易機関)に提訴した(TBS)。

第1弾の340億ドルと合わせて、制裁措置は500億ドルに達する。
今回、追加されるのはプラスチック製品や半導体、それに光ファイバーなど279品目(NHK)。

米政権内では、中国に対して、宥和派の財務省と強硬派のUSTR(通商代表部)の意見が対立しているが、トランプ大統領自身は態度をはっきりさせていない。前掲ロイターのインタビューが示唆するのは、宥和派に近づいたということだろうか。

[北朝鮮]

25日早朝、ポンペオ国務長官訪朝中止のニュースが流れてきた(こちら)。以下は、中止決定前の24日午後5時にアップした原稿。

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23日に、米国務省は、ポンペオ国務長官が来週(27日の週)、北朝鮮を訪問すると発表した。ポンペオ氏の訪朝は7月上旬以来で、通算4回目。膠着状態が続く非核化交渉の打開をめざす(日経新聞)。

金正恩委員長との会談はないと、共同通信は伝えている。7月の訪朝では、朝鮮戦争での米兵遺骨の返還が実現したが、今回は非核化にからむ材料を持ち帰らねば、成果なしの批判を浴びるだろう。

国際社会からは、進まぬ非核化を促す声が上がった。
対北朝鮮強硬派で知られるボルトン米大統領補佐官は19日(日)、ABCテレビのインタビューで、今年4月に行われた南北首脳会談のやり取りを明らかにした(明らかにしてしまった?)。

ムン・ジェイン韓国大統領が米国に伝えたところによると、ムン大統領が「非核化を1年以内に実現しよう」と呼びかけたところ、北朝鮮のキム委員長も「はい」と応じ、北朝鮮が1年以内に非核化を実現する考えを示したという(NHK)。

また、原子力の平和的利用を掲げる国際原子力機関(IAEA)は21日(火)までに、北朝鮮の核開発に関する新たな報告書をまとめたが、それによると、4月の南北首脳会談のあとも北朝鮮が核施設の一部を稼働させていた兆候があると強い懸念を示し、国連安保理の決議に違反しているのは明らかと非難した。

稼働させたのは、ニョンビョン(寧辺)にある使用済み核燃料棒からプルトニウムを取り出す施設で、衛星写真や公開情報を分析した結果、今年4月終わりから5月はじめにかけて、蒸気を扱う設備を稼働させていた兆候があったという(NHK)。

一方、トランプ大統領は、非核化の進展については問題ないとの認識を示している。ロイターとの20日(月)のインタビューでは、北朝鮮との関係について、「多くの良い事が起きている」「キム委員長とは非常に良好な個人的関係を築いている」と楽観視し、「私は彼が好きで、彼も私のことが好きだ」とラブコールしている。強がりなのか、水面下でうまく事が進んでいるのか?
そして、キム委員長と再び会談する「可能性が最も高い(most likely)」と述べた。

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