イランのミサイル報復 その1日を追った タイムライン

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暗殺された国民の英雄・ソレイマニ司令官の葬儀が済むや、イランは、翌8日未明(現地時間)、米軍にミサイル攻撃で報復した。この1日の動きをBBCの「Live Reporting」で追ってみた。タイムラインは後述。

米国防総省の発表によると、イラクにある米軍の2拠点をミサイルが襲ったのは現地時間8日午前1時半ごろ。ワシントンでは7日午後5時半ごろ、日本では8日午前7時半ごろだった。

襲撃されたのは、アル・アサド(Al-ASSAD)、アルビル(Irbil)の二つの基地。ミサイルは、合計で22発だったとイラク軍が発表している。

アルビルは北部のクルド人支配地区で、戦線をクルドに拡大したことが予想外との軍事ジャーナリスト(黒井文太郎氏)の声も。

攻撃を受けて、「52カ所の攻撃個所がある」と警告したトランプ大統領が報復の選択肢を取るのかが焦点だが、ポイントは、被害の程度。イランとの戦争を避けたいトランプ大統領だが、多数の米軍兵士が殺害されていたら、国内強硬派の声に押されて、報復も視野に入ってくるだろう。

 死傷者数など損害は調査中ということで、攻撃に対する声明を出すのは米東部時間朝、とツイートしてトランプ大統領は就寝したようだ。

イランのザリフ外相がツイートで、「われわれはエスカレートや戦争を求めていないが、いかなる武力攻撃に対しても自衛する」と述べたり、トランプ大統領もすぐに反撃するようなことをしなかったので、8日午後には緊張がやや和らいだ。

ウィキペディアによると、ザリフ外相は、「国内で高い評判と人気を得ている。2016年3月に情報世論ソリューションズ社 (iPOS) が行った世論調査では、支持76%、不支持7%と政治家のなかでは最も人気が高かった」というから、ただ和平を口にするだけの閣僚ではなさそうで、その発言には重みがあるようだ。

しかし、 イラン国営テレビは8日、ミサイル攻撃で、少なくとも80人の「米国のテロリスト」が死亡したと報じるなど、イラン国内の好戦意識は高いようだ(ロイター)。

イラン系の米国人ジャーナリスト、ヤシャール・アリ(Yashar Ali)は、「イラン政府はいつも自身のタイムラインで動く」と言う。
そのタイムラインのスケールは、「復讐を考えるならば、月、年単位で、世代を超えたものだ」という(BBC)。ミサイル攻撃1回で終わりというわけにはいかないという。

復讐は長く続くのだろうが、とりあえず今回のヤマが長引くかどうかは、米東部時間8日のトランプ大統領の声明に左右されるだろう。

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【1月8日(水)のイラン・ミサイル発射の1日】

(BBC「Live Reporting」による)

※時間は日本時間。時刻が書いていないのは発生した時刻が不明のため。

▽7:30ごろ イランが12発以上の弾道ミサイルをイラクの米軍の拠点に発射。アル・アサド(Al-ASSAD)、アルビル(Irbil)の二拠点を狙う(米国防総省7日21:00ごろの発表)。

▽作戦名は「殉教者ソレイマニ」。革命防衛隊の航空宇宙部隊による攻撃(イラン国営放送)。

▽トランプ大統領の演説は、7日はやらないと米メディア伝える。

▽12:06 ジャヴァード・ザリフ外相がツイート。「われわれはエスカレートや戦争を求めていないが、いかなる武力攻撃に対しても自衛する」(ブルームバーグがニュースを流した時刻)

▽13:45(米東部時間7日23:45)
トランプ大統領がツイート。「ミサイル攻撃による死傷者、損害を調査中。あす朝、声明を出す」。攻撃に対して初めての公けの反応。

▽イラク軍が声明。ミサイルは全部で22発。17発がアルアサドを、5発がアルビルを狙う。

▽イランの参謀長、モハンマド・バケリ将軍が、今回の攻撃はイラン軍事力の小さな部分と語ったとイラン国営放送が伝える。

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