新型コロナ 日本の検査数(100万人当たり)は世界で115番目

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 日本は、新型コロナウイルスの検査数が少ないことは知れ渡っている。最近は増えてきたものの、よその国の検査数を見ると、このままでいいのかと疑問が深まる。

 調べてみると、検査数は世界で31番目、人口100万人当たりの検査人数は何と115番目なのだ。数字については後述するが、検査見直しの必要性は、単によその国より検査数が異常に少ないという数の比較だけの問題ではない。情勢が変わってきたと思うのだ。

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検査拡大が必要になった3つの変化

 まず、何日間も発熱が続いているのに検査を断られている人たちの不安を、もういい加減、解消してもらいたい。これまでは、感染者=入院だったから、軽症患者がベッドの多くを占め、重症者が入院できず、医療崩壊につながる可能性があったから、検査数を抑制している、という説明に納得できるところがあった。

 しかし、入院可能な病院も増えてきたし、さらに軽症者受け入れのためのホテルなどを確保できるようになってきたので、「検査拡大=医療崩壊」の心配は以前より薄れた。

 検査して陽性とわかったら、かえって不安が増すかもしれない。でも、症状は軽く、ホテルには医師が常駐して感染者をウォッチするというから、自宅で悶々としているよりいいのではないか。それに何より、陽性だったら家庭内感染で家族にも感染が拡大してしまう。

 第二に、治療薬の登場だ。検査をむやみに増やさない理由として、「新型コロナには治療薬がない」ことが言われてきたが、有力候補薬・アビガンの臨床試験が6月末に終わるなど、いずれ医療現場で治療薬の使用が始まる。早期の感染に効き目がある薬ならば、早めの診断確定が必須だ。

 第三に、本ブログでも紹介してきた抗体検査も視野に入れる時期に思える。検査精度や免疫の持続期間が不明などの課題もあるが、感染有無のチェックだけでなく、経済回復の切り札にもなるので、課題をクリアすれば欧米、特に欧州では一気に普及しそうだ(詳しくは、こちら)。

 そうなると、PCR検査と抗体検査の関係を整理する--どちらに財源を多く投与するとか--必要も出てくるのではないか。

検査数を国際比較すると

 で、改めて日本の現状をWorldometerというサイトで調べてみた。新型コロナの世界の感染状況を集計してくれているサイトはいくつもあるが、検査数まで集計しているサイトは、当方の知る限りここだけだ。


 上の表のように、左から、「国名、感染者数、新たな感染者数、死者数、新たな死者数、治癒数、現在の感染者数、重症・重篤者数、100万人当たり子供の感染者数、100万人当たり死亡者数、検査数、100万人当たり検査数」ときめ細かく集計している(検査は、人数か件数かは不明)。

 さらに使い勝手がいいのは、各項目の上矢印、下矢印をクリックすると、昇順、降順で表示してくれる。
 
 Worldmeterは、そのデータが、英国政府、ジョンズ・ホプキンス大、タイ政府、フィナンシャル・タイムズ、ニューヨーク・タイムズ、ビジネスインサイダー、BBCなどで使用されているという。数字は信頼できそうだ。

 数字をこまめにアップしているようで、当方が以下の表をキャプチャーした日時は、4月13日、16時ごろだ。

 まず、検査数を示したのが下の表1で、右から2番目の数字がそれだ。日本は、7万7381、31番目になる。南アフリカ、マレーシア、ペルー、シンガポールが数字が近い。

表1

表2

 上の表2に、検査数が多い国10カ国を引用した。米国283万3000、ドイツ131万8000、ロシア120万、イタリア101万、アラブ首長国連邦(UAE)64万8000と、はるかに日本を上回っている。国名に「七面鳥」とあるのは、Turkey(トルコ)のこと。グーグル翻訳のご愛敬。
 

 下の表3は、人口100万人当たりの検査数だ。これはびっくりした。どんどん下にスクロールしても、なかなか日本が出てこない。数えたら115番目だった。100万人当たり612人。周辺には、トリニダード・トバゴ、ギニアザビウ、ウクライナ、赤道ギニア、セントビンセントグレナディーン、アルゼンチンなどの国々が並ぶ。

表3

検査を増やす気があるのか

 日本の経済規模、医療水準の高さから考えると、これだけ検査数が少ないのは、政府や自治体が検査抑制の方針を貫いているとしか思えない。
 
 しかし、不思議なことに、加藤厚労相は、「3月末に1日7000件を超える能力まで公的と民間を含めて拡大できる見通しを持っている」と3月8日に語り、検査拡大に積極的な姿勢を見せている(日経新聞)。
 
 だだ、現実は、7000件を超えたのは、4月7日で、しかも超えたのはこの日だけだ。
 
 安倍首相も、4月6日に1日当たりの実施可能数を2万件に増やす方針を明らかにしている(時事通信)。
 
 
 国が笛吹けど、現場は踊らず、ということなのか。もっとも、国も東京オリンピック・パラリンピックの開催中止を避けるために感染者数を抑えていたと海外から疑われてきた。
 
 テレビで、医師が、医療現場の現状から「検査を増やすのは難しい」と言っていた。もともと検査能力が低かったというわけだが、このWorldometerで、よその国とあまりに違いすぎる日本の数字を見ると、能力の低さだけでは説明しきれないように思える。
 
 当初、保健所経由でしか検査できなかったが、感染経路も調査する保健所にとっては負担が重すぎて、そこがネックになったのか。

本当に増やす気があるなら、迅速検査
 

 本当に増やす気があるのなら、検査方法の再考が必要ではないか。欧米が検査数が多いのは、遺伝子を調べるPCR検査ではなく、迅速検査キットを使っているからだろう。
 
 島津製作所が、約1時間で感染の有無をチェックできる検査キットを開発、販売を始めるという(共同通信)。導入を検討してもらいたいものだ。
 

本サイトのコロナウイルス関連記事は、こちらに17本あります(4月13日)

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