北朝鮮 核実験、ICBM発射再開に転じるか 年内に態度を明らかに

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「北朝鮮は、核実験やICBMの発射を再開するだろうか」。北朝鮮は、今月下旬に朝鮮労働党中央委員会総会を開催することを12月3日に発表した。党中央委総会は、昨年4月には核実験、ICBM発射の中止を決定を下すほど重要な会議であり、今回も国家方針レベルの決定を下すとみられ、「再開」を懸念する見方も出ている。

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協議に進展なし

今年の米朝間の表立った動きを振り返ると、6月に訪韓中だったトランプ大統領が突然、金正恩委員長に呼びかけ、軍事境界線がある板門店で首脳会談を開いたのはサプライズだった。

この首脳会談を受け、10月5日にストックホルムで、非核化に向けた米朝実務者協議を7カ月ぶりに再開したが、北朝鮮は「交渉決裂」と発表するに終わった。6月の首脳会談が政治ショーにすぎなかったことがはっきりした。

それ以来、協議は進展せず、制裁解除を切望する北朝鮮が恐らく業を煮やしたのだろう、12月になって、米国を意識したメッセージを次々と繰り出している(表)。

 どれも具体的なことは語らず、謎かけのようなメッセージだが、どれも制裁解除という最終目的に向かった動きだろう。

7日午後に行ったという「非常に重大な実験」は、「近く『戦略的地位』を再び変化させる重要な作用をするだろう」と主張するが、具体的な内容にはふれず、思わせぶりなものだった。

海外メディアは謎解きに走らされ、実験が行われたトンチャンリ(東倉里)は、過去に何度も長距離ロケットの発射やエンジン試験を行った発射場なので、「衛星発射用の新型液体燃料エンジンあるいはICBMの第1段ロケットに使用される固体燃料エンジンの試験を行ったのだろう」との推測がもっぱらだ(朝鮮日報)。

クリスマスプレゼントの中身は

リ・テソン外務次官(米国担当)が言う「クリスマスプレゼント」は、人工衛星の打ち上げではないかと見られている。米国本土に届くICBMの発射再開は、トランプ大統領のレッド・ラインを越えるだろうから、挑発度を一段弱めて人工衛星にするのでは、というわけだ。

そして、注目されるのが下旬に開かれる党中央委総会だが、北朝鮮情勢に詳しい南山大学の平岩俊司教授は、「北朝鮮は年末までアメリカの決断を待つと期限を設定したため、その期限の前に開かれる総会は重要な意味を持っていると言える。今後の北朝鮮の核やミサイルについて姿勢を決める大きな会議になる」と位置付けている。

ただし、平岩教授は、核実験やICBM発射の再開の可能性は必ずしも高くないと見る。米国との対話はトランプ大統領だからこそ成立したもので、北朝鮮としては、トランプ大統領の政権のうちに合意を得たい。「実験を再開すれば、トランプ大統領との関係が難しくなる」からだ(NHK)。

一方で、現在の方針を覆し「強硬路線に転じる可能性もある」との見方(時事通信)や、ストックホルムでの実務者協議のやる気のなさから、「夏のどこかで交渉を事実上打ち切る決定が下されたようだ」(長く米国の上級情報アナリストを務めた人物)との見方もある(東洋経済オンライン)。

順当に見れば、平岩教授の考えが当たっているように思える。強硬路線に転じるならば、それは、経済制裁によるダメージがすでに耐えられないレベルに達している場合だろう。

この間、米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表が訪韓中に、北朝鮮側と接触するとも見られており、米朝間の協議が進めば、事態の方向性も変わってくる。

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