トランプ政権、排ガス規制の緩和発表で、「EVの終わり」は始まったのか

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米トランプ政権は19日(現地時間)、米国内で販売される自動車の排ガス規制を緩和すると発表した。全米で統一された基準を新たに導入し、国内で販売される自動車の排ガス規制を緩和するという(NHK)。

前日の18日に、トランプ大統領が、カリフォルニア州独自の環境規制を差し止め、連邦政府が決めた規制緩和に従うよう表明(日経新聞)、その記事内でも連邦規制のことに触れているせいか、この排ガス規制緩和発表を伝える記事はNHK以外、ネット上で見当たらなかった。

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EVの将来に重要な決定

しかし、この発表は、電気自動車(EV)の将来の普及にも関わるかなり重要な意味合いを持っている。

トランプ政権は排ガスの規制緩和には熱心で、すでに1年以上前に燃費規制緩和案を発表している。Kobaちゃんの硬派ニュースでも、取り上げた。

緩和の内容は、その時のブログに書いたが、要は、温室効果ガス、企業平均燃費ともに2020年規制値レベルに据え置き、それ以上、厳しくしないというものだ。

そして、ブログを書いた時から気になっていたのは、この規制案をクリアするにはエンジン車だけで十分で、EVは不要になると自動車アナリストが見ていることだ。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の杉本浩一氏は、昨年こう述べていた。「電動車両の終わりの始まりだ。米国にとどまらず、世界で盛り上がる「EV(電気自動車)バブル」も弾けるかもしれない」(日経ビジネス)。
カリフォルニア州など20州と複数の主要都市は、規制緩和案を破棄するようトランプ政権に文書を提出し、連邦政府と協議を続けていたが今年2月に打ち切られていたらしい。その後、あまりニュースが流れてこず、「どうなっているのかな」と時折思い起こしていたが、19日の発表で結末を知った。

オバマ政権の政策を全面否定

トランプ政権の発表文を読んだが、昨年8月に作成された規制緩和案がそのまま採用されるのかどうかは書かれていない。政権は、「より安全で、(車を)入手しやすく、燃料効率のいいルール(SAFE=Safer, Affordable, Fuel-Efficient)」を作るのを目指しており、NHKが伝える「全米で統一された基準」はそのPart1らしい。
それをもって、カリフォルニア州の独自規制を差し止める根拠にするつもりだ。

SAFEのPart2は、オバマ政権時導入の企業平均燃費(CAFE)に成り代わるもので、昨年の規制緩和案はこちらに取り込まれるのだろうか。勝手に推測するに、Part1は全米の概括的な基準、Part2は具体的な数値を並べたものにするのか。

現行の燃費規制に対しては、「車を買いたい人、低所得者に重い負担を課している」「車の販売を減らし製造業のレイオフを生み、仕事を失わせる」と強い調子で批判している。

一方で、作成中のSAFEが実施されれば、「より多くのアメリカ人が安全で燃費効率のいい新しい車に乗り換えるだろう」「自動車メーカーが競争力のある価格で車を製造、販売できるようになり、米国の製造力を強化し、経済成長に貢献するだろう」と都合のいいことが書かれているが、環境への配慮は経済成長を阻害するという考え方で貫かれている。

果たして、杉本氏の指摘通り「電動車両の終わり」が始まったのか。

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